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カテゴリ:旅の足跡

  • いい日旅立ち・Ⅵ
    [ 2008-03-25 11:05 ]
  • いい日旅立ち・Ⅴ
    [ 2008-03-25 10:56 ]
  • いい日旅立ち・Ⅳ
    [ 2008-03-24 16:52 ]
  • いい日旅立ち・Ⅲ
    [ 2008-03-24 12:35 ]
  • いい日旅立ち・Ⅱ
    [ 2008-03-24 09:49 ]
  • いい日旅立ち・Ⅰ
    [ 2008-03-24 06:56 ]

 

いい日旅立ち・Ⅵ

午後九時半。
兵庫県・浜坂。



よく知っている地名まで

やっとたどりついた。


ついに1両になった車内は


私と、あと2人だけ。



真っ黒の景色には家の光が灯りだす。




もうすぐ。


もうすぐ着く。



線路はほんとに


どこまでもつながってるんだ。






午後十時。
鳥取。


池袋から

一駅ずつ辿って到着したふるさと。


18時間、2300円の旅。



東京と鳥取はこんなにも離れている。



だけどいつ帰ってきても


ずっとここにいるような心地よさをくれる。



今日の旅はこの辺まで。


また明日。

by takiayumi | 2008-03-25 11:05 | 旅の足跡 

いい日旅立ち・Ⅴ

午後五時。
京都府・園部。


窓から指す黄色い光。

それは沈み始めた太陽の


挨拶のようで。



出発してから
12時間以上過ぎていた。





午後六時。
京都府・福知山。


すっかり傾いた太陽は

山の辺りをオレンジにして

紺色とのコントラストはとても綺麗。


さらに短くなった車両。


10両、8両、4両。


そして、2両ワンマンカー。



離れていく。

確実に中心を
離れていく。




午後八時。
兵庫県・豊岡。


すっかり暗くなった窓の景色。


すっかり少なくなった乗客の数。


しばらく本を読む。

「雨と夢のあとに」
柳 美里




by takiayumi | 2008-03-25 10:56 | 旅の足跡 

いい日旅立ち・Ⅳ

午後一時。
京都。



ついてそうそう偶然の出来事。



東京でお世話になっているプロデューサーさんに


京都駅でばったり。





どの位の確率だったんだろう。





すれ違う見知らぬ人も


出会ってたはずの人かもしれない。




そんな風に思った。




二時間ほどの滞在のお目当ては



南禅寺。




ずっと気になっていたお寺。




境内には、まるでヨーロッパのような水門があった。



ミスマッチなはずなのに、



何の違和感も感じない。


在るべくして在る。

そうありたい。



その後、哲学の道を散歩。



まだ桜の咲かない京都だけれど



至る所で春の息吹を感じられた。



春は、もうすぐそこまで。




午後四時。
京都出発。
さらに西へ。

by takiayumi | 2008-03-24 16:52 | 旅の足跡 

いい日旅立ち・Ⅲ

午前十時。
愛知県・豊橋。


軽く持ち上げるだけで


座席の向きが前後に変わる。


こんな画期的なボックス席があったなんて。



いつの間にか空に綺麗な水色が戻っている。


遠くに見える曇り空。


知らない家の庭先の

犬と目があった。






午前十一時。
愛知県・名古屋。


都会の風景に少し戻る。


それでも東京の風景には

到底かなわない。



だけど思ったより

田舎風景はどこにでもあるんだ。





午前十一時半。
岐阜県大垣市。




一面広がる緑の田んぼ。



踏切からこちらに手を振る親子。



私の手は、見えただろうか。






午後十二時半。
滋賀県・米原。


車内の会話が
いつの間にか関西なまりになっていた。

どの辺りが標準語と関西弁の境目だったんだろうか。



ところで、今気づいたことに



旅が始まってから

まだ、一言も発してない。



一人旅。


一人で旅する。


一人になる旅。




by takiayumi | 2008-03-24 12:35 | 旅の足跡 

いい日旅立ち・Ⅱ

雨が辺りを霞め

雲は麓までおりてきている。


見過ごしかけた景色は


頂上を失った大きな山。



富士山。



裾野近くまで隠されても

一目でわかる存在感。




山も、海も、人も


生命に満ち溢れたものは


パワーを発している。


午前七時半。
静岡県・富士駅。






目が覚めて乗り換える。



車両がだんだん短くなってゆく。


座席も横並びからボックス席に変わってゆく。



都会の電車は


満員になるように作られていた。



密接に触れ合うけど、何の出会いも感じなくて。





横に座った老婆が口にする。



「若い人はいいですね」





私は明らかに

自由な若人だ。





雨上がりの川の水が何故か澄んでいて


どこからか日差しがやってきた。



きらめく水面。




私は今、一駅ずつ


確かに移動している。



午前九時半。
静岡県・浜松。

by takiayumi | 2008-03-24 09:49 | 旅の足跡 

いい日旅立ち・Ⅰ

午前四時半。
池袋。


出発を待つ始発電車。



行き先は、ひたすら西へ。


青春きっぷ片手に旅に出る。



出発前まで、大切な時間を過ごした仲間たちの

新たな旅立ちを祝い、大騒ぎ。


春は始まりと、終わりの季節。


それもまた、旅立ち。



人生とは旅である。






物思いにふけるには充分過ぎる時間と

大好きな音楽と

お気に入りの本と

一眼レフと


あとは着替え1着だけを持って。




変わりゆく窓の景色を一つずつ見送る。




午前六時半。


熱海に到着。

雨に沈む水平線。


それはまるで、境界線を消したように。

海と空をつなげてくれたんだ。


いつも気づけないことに


一つでも多く気づける旅になりますように。

by takiayumi | 2008-03-24 06:56 | 旅の足跡